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意欲中心設計

https://wirelesswire.jp/2018/03/64287/










心理学者ルース・バトラーの実験


中学生たちをチームに分けて、テストをやってもらいます。

Aチームの中学生には…
「他の学生と比較して評価する」と伝えた。
Bチームの中学生には…
「あなたの成績の上がり具合を基準にして評価する」と伝えた。

意気込みをたずねると…

Aチームの中学生は…
「能力をしめしたい」「ミスを減らしたい」などと答えた。
Bチームの中学生は…
「頭をきたえたい」「問題解決能力を高めたい」などと答えた。


結果

テストを何度かくり返すうちに、Bチームの方が大きく成績が伸びた。テストが楽しかったという声も多かった。



農業工業学者マックス・リンゲルマンの実験


1人から2人、3人…8人まで人数を変えて、被験者たちに全力でロープを引っ張ってもらいました。


結果

1人でロープを引いた場合…63キロ
3人でロープを引いた場合…1人あたり53キロ
8人でロープを引いた場合…1人あたり31キロの力が加わりました。



カーネギーメロン大学 神経科学者デイヴィッド・クレスウェルの実験


被験者たちに「クルマを買う場面」を想像してもらいました。

Aチームの被験者は…どの車種のクルマを買うか、即座に決めないといけない。
Bチームの被験者は…考える時間が数分間与えられ、その後、どの車種のクルマを買うか決めさせられる。
Cチームの被験者は…クルマのことから頭が離れるような課題(簡単なゲームなど)を与えられ、決定を先延ばしするように指示される。しばらく経ってから、どの車種のクルマを買うか決める。


実験を終えて、あらためて自分が選んだ車についてどう思うか?


結果

BチームはAチームより、少しだけ満足度が高かった。CチームはBチームより、ずっと満足度が高かった。




参考
Ringelmann, M. (1913) "Recherches sur les moteurs animés: Travail de l'homme" [Research on animate sources of power: The work of man], Annales de l'Institut National Agronomique, 2nd series, vol. 12, pages 1-40. Available on-line (in French) at: http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k54409695/f14.image